「庭に果樹を植えたいけど、手入れが大変そう」とか「珍しい木を植えて周りと差をつけたいな」なんて思っていませんか?
フェイジョアは、そんなあなたにぴったりの木ですよ。エキゾチックな見た目なのに寒さに強くて、しかも実がおいしいんです。
まずは、フェイジョアがどんな木なのか、その魅力を一緒に見ていきましょう。
フェイジョアとはどんな庭木?
フェイジョアは南米がふるさとの常緑樹です。1年中きれいな葉っぱがついているので、お庭の目隠しとしてもすごく優秀ですよ。花も実も楽しめるので、植えておくと1年が楽しくなります。エキゾチックな雰囲気がありつつ、日本の気候でも育てやすいのが人気の理由です。
パイナップルとバナナを混ぜたような味
フェイジョアの実は、独特の甘い香りがします。
味を例えるなら、パイナップルのみずみずしさとバナナの濃厚さを混ぜたような感じです。
一度食べるとクセになる、南国風の味がたまりません。
- ゼリー状の果肉が詰まっている
- 酸味と甘みのバランスが良い
- 半分に切ってスプーンですくって食べる
お店ではあまり売っていないので、自分で育てた人だけが味わえる特別な果物ですね。
冬の寒さに強いマイナス10度の耐性
南国の木に見えますが、実は寒さにとても強いんです。
マイナス10度くらいまでなら耐えられるので、関東より南の地域なら外に植えたまま冬を越せます。
雪が少し積もるくらいなら、元気に育ってくれますよ。
- マイナス10度前後まで耐える
- 常緑樹なので冬もお庭が寂しくない
- 東北の一部など寒い地域では鉢植えが安心
寒さで枯れる心配が少ないのは、初心者さんにとっても嬉しいポイントですね。
甘くて美味しいエディブルフラワーの花びら
5月から6月にかけて、とても派手でかわいい花を咲かせます。
この花びら、実は食べることができる「エディブルフラワー」なんです。
肉厚な花びらをかじってみると、驚くほど甘みがあって美味しいですよ。
- 真っ赤な雄しべと白い花びらが特徴
- サラダの彩りにトッピングしてもおしゃれ
- 実をならせるために、食べすぎには注意
花も実も食べられるなんて、なんだか得した気分になりますよね。
たくさん収穫を楽しむための品種選び
「木は大きくなったのに実がならない」という失敗、実は品種選びで解決できることが多いんです。フェイジョアには、1本で実がなるタイプと、2種類植えないとならないタイプがあります。せっかく植えるなら、自分の庭の広さに合わせた品種を選びましょう。
1本でも実がつきやすいアポロとクーリッジ
初心者さんにおすすめなのは、1本でも実をつけてくれる「自家結実性」がある品種です。
お庭が狭くて2本植えるスペースがなくても、これなら安心ですね。
なかでも「アポロ」や「クーリッジ」は、育てやすくて有名です。
フェイジョアの代表的な品種をまとめてみました。
| 品種名 | 特徴 | 1本での結実 | 他との違い |
| アポロ | 大玉で甘みがとても強い | ◎(1本でなる) | 味の評価がトップクラスに良い |
| クーリッジ | たくさんの実がつきやすい | ◎(1本でなる) | 安定してたくさん収穫したい人向け |
| マンモス | その名の通り実が大きい | △(受粉樹が必要) | 食べ応えを重視するならこれ |
やっぱり一番人気はアポロですね。甘みが強くて美味しい実を1本で楽しみたいなら、アポロを選べば間違いありません。
実が大きくて食べ応えのあるマンモス
もっと大きな実をたくさん収穫したい欲張りさんには、マンモスという品種が向いています。
アポロよりも実がひと回り大きくなるので、収穫した時の達成感が違います。
ただし、これ1本では実がなりにくいので注意してください。
- 果肉が厚くてボリューム満点
- ジャムなどの加工用にも使いやすい
- 他の品種と一緒に植えると成功しやすい
お庭に余裕があるなら、マンモスに挑戦してみるのも楽しいですよ。
2種類を組み合わせて受粉を助ける仕組み
フェイジョアは、違う品種を2つ並べて植えると、実のつき方がぐんと良くなります。
「アポロ」と「ジェミニ」のように、相性の良い組み合わせがあるんです。
お互いの花粉がつくことで、実が大きく育ちやすくなります。
- 2本植えるなら違う品種を選ぶ
- 開花の時期が近いもの同士を合わせる
- 1本より2本のほうが収穫量が安定する
実をたくさん収穫して、近所の人にもお裾分けしたいなら2本植えがベストです。
失敗しないフェイジョアの育て方
苗を買ってきたら、まずは正しい方法で植え付けてあげましょう。最初の準備をしっかりしておけば、その後の成長がずっと楽になりますよ。フェイジョアが心地よいと感じる環境を作ってあげることが、一番の近道です。
春先に苗木を植え付ける際の手順
植え付けに一番いい時期は、寒さが落ち着いた3月から4月頃です。
暖かくなって新芽が動く前に植えてあげると、根っこがしっかり張ります。
日当たりが良くて、風があまり強く当たらない場所を選んであげてください。
- 3月から4月の暖かい日に植える
- 根鉢よりもひと回り大きい穴を掘る
- 植えた後はたっぷりと水をあげる
春に植えてあげれば、夏が来るまでに木がしっかり落ち着いてくれます。
地植えと鉢植えで使い分ける土の配合
フェイジョアは、少し酸性の土を好む性質があります。
pH5.5から6.5くらいの、酸っぱすぎない弱酸性の土がベストです。
水はけが悪いと根っこが腐ってしまうので、さらさらした土を混ぜてあげましょう。
- 地植えなら鹿沼土やピートモスを混ぜる
- 鉢植えなら市販の果樹用の土でもOK
- 水はけを良くするために腐葉土を足す
土作りをしっかりしておくと、葉っぱの色がツヤツヤときれいになりますよ。
若木のうちに欠かせない毎日の水やり
植えてから2年くらいまでの若い木は、まだ根っこが浅いです。
特に夏場は土がすぐに乾いてしまうので、こまめに様子を見てあげてください。
水が足りないと葉っぱが丸まってくるので、それがSOSのサインです。
- 土の表面が乾いたらたっぷりあげる
- 夏場は朝か夕方の涼しい時間に
- 地植えでも晴れが続く日は水やりをする
根っこがしっかり張るまでは、水を切らさないように見守ってあげましょう。
毎年実をつけるためのお手入れ
放っておいても育ちますが、少しの手間をかけるだけで収穫量は2倍にも3倍にもなります。「せっかく花が咲いたのに実が落ちちゃった」なんて悲しい思いをしないための秘訣を教えますね。おいしい実を毎年楽しむために、3つのポイントを押さえておきましょう。
3月に行う日当たりを良くする剪定方法
フェイジョアは放っておくと枝がジャングルみたいに混み合ってしまいます。
3月から4月の春先に、重なっている枝を根元から切ってあげましょう。
木の内側まで太陽の光が届くようになると、花がつきやすくなります。
- 内側に向かって伸びている枝を切る
- 地面に近い低い枝も整理する
- 全体の形が「透けて見える」くらいが理想
風通しが良くなると病気も防げるので、一石二鳥ですよ。
筆を使って確実に結実させる人工授粉
フェイジョアの花粉は重いので、風だけではなかなか受粉しません。
花が咲いたら、柔らかい筆を使って優しく手伝ってあげましょう。
違う品種の花粉を筆でチョンチョンとつけるだけで、実がなる確率が跳ね上がります。
- 5月下旬から6月の開花中に行う
- 晴れた日の午前中が一番おすすめ
- 違う品種の花粉をつけるとより効果的
「実がならない」と悩んでいるなら、この人工授粉を試してみてください。
収穫量を安定させる年3回の肥料
美味しい実を作るためには、栄養もしっかり補給してあげましょう。
肥料をあげるタイミングは、1年に3回あります。
このスケジュールを守るだけで、木の体力がしっかりキープできますよ。
- 3月:元肥(春の成長を助ける)
- 6月:追肥(実を大きくする)
- 10月から11月:お礼肥(収穫後の回復)
有機肥料を株元にパラパラとまいてあげると、ゆっくり長く効いてくれます。
収穫したフェイジョアの美味しい食べ方
秋が深まってくると、いよいよ収穫の時期です。フェイジョアの収穫は、他の果物とはちょっと変わったルールがあります。一番美味しいタイミングで食べるために、拾ってからの「待ち時間」を大切にしてくださいね。
地面に落ちた実を拾うタイミング
フェイジョアは、完熟すると自分から木を離れて地面にポトンと落ちます。
木になっている実を無理に引っ張って採るのはNGですよ。
10月下旬から12月中旬にかけて、地面を毎日チェックしてあげてください。
- 自然に地面に落ちたものを拾う
- 実が柔らかくなっているか確認する
- 傷がないきれいな実から集める
地面に落ちるのが「食べていいよ」というフェイジョアからの合図なんです。
香りが強くなるまで追熟させる保存期間
拾い上げたばかりの実は、まだ少し硬くて酸っぱいことがあります。
家の中に持ち帰って、1週間から10日ほど室温で置いておきましょう。
これを「追熟(ついじゅく)」と言って、甘みを引き出す魔法の時間です。
- 室温で1週間から10日ほど寝かせる
- 甘い香りが部屋中に漂ってきたら食べ頃
- 食べる直前に冷蔵庫で冷やすと美味しい
香りが強くなって、触った時に少し弾力を感じたら最高の食べ頃です。
スプーンですくって食べる生食のコツ
食べ頃になったら、まずは生のまま味わってみてください。
包丁で半分に切ると、中はパイナップルのような透明な部分があります。
そこをスプーンでくるっとすくって食べるのが、一番贅沢な食べ方です。
- 皮は食べずに中身だけをすくう
- ヨーグルトのトッピングにしても合う
- 食べきれない分はジャムに加工する
自分のお庭で採れたての実は、スーパーで買うものより何倍も美味しく感じますよ。
庭に植える前に知っておきたい注意点
フェイジョアを植えてから「こんなはずじゃなかった」と後悔するのは悲しいですよね。あらかじめ成長した時の姿を想像しておくことが大切です。長く付き合っていく木だからこそ、将来の姿を確認しておきましょう。
意外と大きくなる樹高と横幅の目安
フェイジョアは成長が早くて、放っておくと3メートル以上の高さになります。
横にも枝を広げるので、狭い場所に植えると通路を塞いでしまうかもしれません。
毎年しっかり剪定をして、自分がお手入れしやすい高さをキープしましょう。
- 最終的には3メートルから5メートルになる
- 剪定で2メートルくらいに抑えるのがおすすめ
- 横幅も2メートルくらいは確保しておく
植える場所の広さを考えて、将来の形をイメージしてみてくださいね。
植えてから実がなるまでの年数
苗木を植えてからすぐに実がなるわけではありません。
だいたい3年から5年くらい経って、木が成熟してから収穫が始まります。
最初は花が咲いても実が落ちることがありますが、焦らずゆっくり待ちましょう。
- 小さな苗木なら3年以上はかかる
- 木が大きくなるにつれて収穫量も増える
- 気長に育てるプロセスを楽しむ
桃栗三年と言いますが、フェイジョアも少しずつ育つのを見守るのが楽しいですよ。
台風や強風で倒れないための支柱
フェイジョアは葉っぱが密に茂るので、風の抵抗を強く受けやすいです。
特に植えてから数年の間は根っこが不安定なので、強風で倒れることがあります。
台風シーズンが来る前に、しっかりとした支柱を立てて守ってあげましょう。
- 太めの支柱を1本から3本立てて固定する
- 紐が食い込まないように緩めに縛る
- 毎年、紐が切れていないか確認する
しっかり支えてあげれば、風の強い日も安心して夜を過ごせますね。
病気や害虫からフェイジョアを守る方法
フェイジョアは病気に強くて、虫もつきにくい「優等生」な木です。でも、環境が悪いとたまにトラブルが起きることもあります。日頃のちょっとした観察で、トラブルを未然に防ぎましょう。
枝を透かしてカイガラムシを防ぐコツ
風通しが悪くなると、白いコナのような「カイガラムシ」がつくことがあります。
枝が混み合っている場所が大好きなので、日頃から風が抜けるようにしておきましょう。
もし見つけたら、古い歯ブラシなどで優しくこすり落としてください。
- 冬の間に込み合った枝を整理しておく
- 見つけたら早めに取り除く
- 風通しの良い場所で育てるのが一番の予防
これだけで虫の心配はほとんどなくなりますよ。
夏の乾燥による落果を避ける水やり
せっかくついた実が、夏の間にポロポロ落ちてしまうことがあります。
その原因の多くは、土がカラカラに乾いてしまう水分不足です。
夏場だけは「少し過保護かな」と思うくらい、お水をしっかりあげてください。
- 真夏は朝と晩に土の状態を確認する
- 土の表面が乾ききる前に水をあげる
- マルチング(株元にワラを敷く)で乾燥を防ぐ
夏を無事に乗り切れば、秋には立派な実が収穫できます。
葉が黄色く変色したときの栄養補給
もし葉っぱが黄色くなってきたら、栄養不足か土の酸性度が変わったサインかもしれません。
まずは肥料をあげてみて、それでも治らない時は土を少し入れ替えてみましょう。
弱酸性をキープするために、ピートモスを足してあげるのが効果的です。
- 春と秋の肥料を忘れずにあげる
- 土がアルカリ性に傾かないように注意する
- 鉄分などの微量要素が含まれた肥料を試す
葉っぱが青々と輝いていれば、木が元気な証拠ですよ。
鉢植えでコンパクトに育てるコツ
「うちは庭がないから無理かな」と諦める必要はありません。フェイジョアは鉢植えでも十分に育てることができて、実もちゃんと収穫できます。ベランダや玄関先でも、コツを掴めば果樹園気分を味わえますよ。
10号以上の深い鉢を選ぶ理由
鉢植えにするなら、できるだけ大きな鉢を用意してあげましょう。
直径30センチ(10号サイズ)以上の深さがある鉢なら、根っこがのびのび育ちます。
鉢が小さいとすぐに水が切れてしまうので、大きめを選ぶのがコツです。
- 10号(直径30センチ)以上の鉢を用意する
- プラスチック製より通気性の良い素焼きもおすすめ
- 底に石を敷いて水はけを確保する
大きな鉢に植えてあげれば、木も安心して大きくなれますね。
2年に1回のペースで行う植え替え
鉢の中は根っこですぐにいっぱいになってしまいます。
2年に1回は一回り大きな鉢に植え替えるか、根っこを整理して新しい土を入れてあげましょう。
時期は地植えと同じ3月から4月の春先がベストです。
- 古い土を半分くらい落として植え替える
- 黒くなった古い根っこはハサミで切る
- 新しい土で栄養を補充してあげる
定期的なリフレッシュが、鉢植えで長く収穫を楽しむ秘訣です。
夏のコンクリート熱から根を守る対策
ベランダで育てる場合、夏のコンクリートの照り返しはかなり過酷です。
鉢を直接置かずに、スタンドや木製の板の上に置いて熱を逃がしてあげましょう。
根っこが熱くなりすぎると木が弱ってしまうので、これだけで夏越しが楽になります。
- 鉢スタンドを使って地面から浮かせる
- 二重鉢(大きな鉢の中に鉢を入れる)にして断熱する
- よしずやネットで半日陰を作ってあげる
ちょっとした工夫で、過酷な夏もベランダで元気に過ごしてくれますよ。
まとめ:フェイジョアで収穫のある暮らしを楽しもう
フェイジョアは、エキゾチックな見た目からは想像できないほど日本の庭に馴染む木です。最後におさらいをして、あなたのお庭に迎える準備をしましょう。
- マイナス10度まで耐えられるので、外で冬越しができる
- 1本で実をならせたいなら「アポロ」や「クーリッジ」を選ぶ
- 春先に剪定をして、木の内側まで光が届くように整える
- 6月の開花時期に筆で人工授粉をすると収穫量がアップする
- 実は木から落ちるのを待って、拾ったら1週間ほど追熟させる
- 夏場の水切れに注意すれば、初心者でも失敗しにくい
- 広いお庭がなくても、大きな鉢を使えばベランダで育てられる
フェイジョアが1本あるだけで、お庭の雰囲気がパッと明るくなります。自分で育てた実をスプーンですくって食べる時間は、きっと最高の思い出になりますよ。ぜひ、この魅力たっぷりの木を育ててみてくださいね。